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目次
DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれる中、多くのプロジェクトが頓挫する最大の原因をご存知でしょうか? それは、分析業務の8割もの時間が「データの収集・加工(データ準備)」に費やされているという現実です。
工場内に散在するセンサーログ、品質管理のExcelファイル、基幹システムのデータ…。「データのサイロ化」と、特定の人しか処理できない「属人化」が、DXの大きな足かせとなっています。
本記事では、この課題を解決するETL(Extract, Transform, Load)プロセスについて、製造業や製薬業での活用を想定し、ノーコードツール「KNIME」を用いた実践手法を解説します。プログラミング不要で、誰もがデータ活用できる「シチズンデータサイエンティスト」育成の観点からも、KNIMEが選ばれる理由を紐解きます。
ETLとは、Extract(抽出)、Transform(変換)、Load(格納)の略で、生データを分析可能な「資産」に変えるプロセスです。特に製造・製薬分野では、以下のような処理が日常的に求められます。
製造装置の測定ログ(CSV)、品質管理台帳(Excel)、データベースなど、バラバラの場所にあるデータを吸い上げます。
日付形式の統一、欠損値の補完、ロット番号によるテーブル結合などを行い、異常検知や分析ができる状態へ整形します。
整備されたデータをデータレイクやDWHへ保存、あるいはBIツールや自動レポート(PDF)へ出力します。
この一連の流れを「属人化したExcelマクロ」で行っていませんか? ブラックボックス化した処理をKNIMEで可視化することが、組織的なデータ活用の第一歩です。
多くのETLツールの中で、KNIMEが現場主導のDXツールとして選ばれるには明確な理由があります。
KNIMEはアイコン(ノード)をつなぐだけで処理を構築できます。処理のブラックボックス化を防ぎ、誰でもメンテナンス可能な状態を作ることで、業務の属人化を解消します。
S3、SharePoint、Box、Google Drive上のファイルから、Oracle、SQL Server、Snowflakeといったデータベースまで、300種類以上のコネクタで接続可能です。ローカルのCSVとクラウド上のデータを結合するといった処理も容易です。
ノーコードでの処理だけでなく、必要に応じてPythonスクリプトを組み込むことも可能です。例えば、前処理はKNIMEで高速に行い、特殊な機械学習モデルや高度な異常検知ロジックのみPythonで記述するといった柔軟な運用が可能です。
デスクトップ版(KNIME Analytics Platform)はオープンソースであり、無償で利用可能です。高額なライセンス費用をかけずに、個人のPCから検証をスタートできます。
KNIME Analytics Platformを使えば、プログラミング経験がない方でも、複雑な製造データの統合フローを構築できます。以下のデモ動画で、実際の操作イメージをご覧ください。
※再生ボタンを押すと、実際のデモ操作(6:31頃〜)からスタートします。
動画内の手順を参考に、具体的なステップを見てみましょう。
File Reader / Excel Readerノード: 測定ログ(CSV)や品質データのExcelファイルを読み込みます。
DB Connectorノード: 生産管理システムのデータベースからマスタデータを取得します。
Joinerノード: 「製造ロット番号」や「時刻」をキーにして、センサーデータと品質データを結合します。
GroupByノード: ロットごとの平均温度や最大圧力を集計し、特徴量を生成します。
Date&Timeノード: 異なるフォーマットの日時データを統一し、時系列分析の準備を整えます。
Bar Chart / Scatter Plotノード: 処理結果をその場でグラフ化し、データの傾向や異常値を確認します。
Excel Writer / PDF Writerノード: 整形したデータをファイル出力したり、分析レポートとしてPDF化し、メールで自動配信することも可能です。
KNIMEの最大の特徴は、各ステップ(ノード)ごとに処理結果をプレビューできる点です。データの変換ミスにすぐ気づけるため、手戻りの少ない効率的な開発が可能です。
無償のAnalytics Platformで作成したワークフローは、そのままでは個人のPCに閉じ込められたままです。これを組織全体の資産として活用し、ガバナンスを効かせるのが「KNIME Business Hub」です。

導入によって、以下の「組織的なデータ活用」が実現します。
作成したワークフローをサーバーにアップロードし、スケジュール実行させることができます。「毎朝9時にデータを収集・加工してレポート配信」といった定型業務を完全自動化できます。
複雑な分析フローをWebアプリケーションとして公開できます。現場の担当者はブラウザからアクセスし、パラメータを変更して実行するだけで、高度な分析結果を得られます。これにより、専門知識がない層もデータ活用に参加可能になります。
誰がいつワークフローを変更したかを管理し、属人化を防止します。組織のデータ基盤として、セキュリティと信頼性を担保します。
| 機能/側面 | KNIME Analytics Platform (デスクトップ版) |
KNIME Business Hub (サーバー版) |
|---|---|---|
| 主な用途 | 個人でのETL構築・検証 プロトタイピング |
組織全体での運用・自動化 データガバナンスの確立 |
| コスト | 無料(オープンソース) | 商用ライセンス |
| 実行環境 | 個人のPC(ローカル) | サーバー / クラウド |
| 自動化 | 手動実行のみ | スケジュール自動実行 |
| 共有・展開 | ファイル共有 | Webアプリ化・チーム共有 |
組織的な共有・自動化・ガバナンスを検討中の方へ
本記事では、データ活用における「80%の準備工数」を削減し、属人化から脱却するための手段としてKNIMEをご紹介しました。
KNIMEは、無償の「KNIME Analytics Platform」による手軽なデータ統合から、「KNIME Business Hub」による全社的な自動化・ガバナンス基盤まで、企業の成長フェーズに合わせて拡張可能です。特に、製造現場の多様なデータ(ログ、Excel、画像など)をノーコードで統合できる柔軟性は、他のETLツールにはない大きな強みです。
まずはデスクトップ版をダウンロードし、散在するデータの統合を試してみてください。そして、組織的な展開や自動化をご検討の際は、ぜひお問い合わせください。皆様のデータ戦略を加速させるお手伝いができれば幸いです。
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