著者:Rosaria Silipo (KNIME)
原文:https://www.knime.com/blog/iot-anomaly-detection-101-data-science-to-predict-the-unexpected
データサイエンスおよび人工知能(AI)技術は、長年にわたって様々な「予兆」や「異常」を検出するために適用されてきました。
その応用範囲は広く、以下のような分野で既に活用されています。
Webで「機械学習のユースケース」を検索すると、多岐にわたる事例が出てきますが、本記事では特に「製造業・IoTにおける異常動作の検知」に焦点を当てて解説します。
一般的に、機械学習プロジェクトを成功させる鍵は「十分なトレーニングデータ(教師データ)」です。
しかし、製造現場における「異常検知」にはある特有の課題があります。それは、「故障データ(異常データ)が圧倒的に少ない」という点です。これがデータサイエンスプロジェクトの難所となります。
目次
機械学習アルゴリズムを適切に適用すれば、機械部品の劣化を予測したり、サイバーセキュリティの侵害(異常な振る舞い)を即座に検出したりすることが可能です。
データサイエンスの手法は、IoTやセキュリティの分野で既に多くの実績があります。
例えば、「IoT」での機械学習の典型的な使用法として「需要予測」があります。
これらを事前に把握することで、計画的なリソース配分が可能になります。
また、ヘルスケア分野や「行動検知」の文脈でも、IoTとデータサイエンスの組み合わせは一般的です。
ウェアラブルデバイス等からリアルタイムに大量のデータを取得し、健康状態や人の動きを評価します。
そして、製造業における「IoT」の最も重要な活用法が「故障予測(予兆保全)」です。
機械の部品がいつメンテナンスを必要とするかを予測できれば、最適なメンテナンススケジュールを計画でき、機械の寿命を延ばし、ダウンタイム(停止時間)による損失を防ぐことができます。
高価で複雑な機械部品を扱う現場において、これは極めて大きなメリットです。過去の故障データ(ラベル付きデータ)が存在する場合、このアプローチは非常に強力です。
しかし、「異常検知」はデータサイエンスの中でも特殊な専門分野です。
ここでの「異常」とは、極めて稀な事象であり、過去のデータや現在の知識では想定できていないイベントを指します。
異常検知の難しさは、「事例がなく、事前に予測もできないイベント」を探さなければならない点にあります。
一見不可能に思えるかもしれませんが、現場では頻繁に直面する課題です。
これらに対しては、ラベル付きデータ(過去の故障例)に基づいた従来の教師あり学習アプローチは適用できません。
この問題を解決するのが、「正常なデータのみから学習する」というアプローチです。

IoTデータの場合、機械コンポーネントに設置されたセンサーから時系列データが生成されます。
通常、機械部品は正常に機能しており、破損例はほぼゼロです。故障が発生してライン全体が止まる前に、部品は交換されるからです。
そのため、IoTにおいては「実際に発生する前に、わずかな異常動作の可能性を予測すること」が重要になります。
この「正常データしか手元にない」状況下で、いかにして故障の予兆を捉えるか。
具体的なアルゴリズムと実装手法については、後編で詳しく解説します。
ノーコード分析ツールKNIMEを使えば、複雑な異常検知モデルもGUI操作だけで構築可能です。
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